国産ジェット旅客機構想は、政府が旗振り役となって進めてきたが、1500億円ともいわれる開発費が課題の一つだった。トヨタは豊富な資金力に加え、自動車生産で世界一という高い知名度もある。トヨタの参加によって、プロペラ旅客機YS11以来の国産旅客機の実現に弾みがつきそうだ。
三菱重工は航空会社からの事前受注の状況をにらみつつ、3月末に国産ジェット旅客機の事業化を最終決定する。そのうえで4月に資金調達や航空機開発の主体となる事業会社を設立する方針だ。資本金は1000億円程度で三菱重工が約6割を出資、三菱商事も出資するほか、国内の航空機関連メーカーや商社、銀行などに広く出資を呼びかけていた。
ジェット機計画は「MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)」の名前で、三菱重工が03年から研究を開始。12年の就航をめざす。座席数が70席前後と90席前後の2種類あり、機体の30%に日本が得意とする炭素繊維複合材を使って軽量化し、燃費を大幅に改善する。
三菱重工は100機程度の事前受注を受けた上で事業化を決定する方針を打ち出しているが、日本航空や全日空の国内航空会社のほか、欧米航空会社も関心を示しているという。すでに昨秋、エンジン生産を米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)が担当することを決めたのに続き、2月には主要システムを作るサプライヤー5社を決定するなど、準備を着々と進めていた。
トヨタは本業の自動車以外にロボットや航空機事業に関心を示しており、創業者の豊田喜一郎も1930年代の創業期、航空機の研究を進めていたことが記録に残っている。91年には航空機事業を戦略的に展開する部署を開設したが、事故により断念していた。
Posted by Takumi

